伊藤若冲
は、18世紀の京都で活躍した画家
85歳で没するまで精力的に制作を続けました。
錦通りに生家があり
錦市場のシャッターには
このように若冲の作品が描かれています
若冲は、独創的な世界観を持ち
「奇想の画家」とも呼ばれています。
繊細な描写技法によって動植物を美しく鮮やかに描いたり
即興的な筆使いとユーモラスな表現による水墨画を数多く手がけています。
驚きの手法で描かれた作品の一つです。
それは・・「枡目描き」
これはモザイク画ではないのです
「升目描き」とは・・・
まず淡墨で約縦横1cm間隔で線を引き方眼を画面全体に作る。
その中を同色の濃淡か別色の2色を使って塗っていくというもの。
規則正しく並べられた桝目はモザイクのようであり
その途方もない数の桝目に圧倒されます。
この時代には、とてもクレイジーな手法 ( ゚ ▽ ゚ ;)
↓「鳥獣花木図屏風」
↓「樹花鳥獣図屏風」
↓「白象群獣図」
若冲の升目描きの作品は
上記の「鳥獣花木図屏風」「樹花鳥獣図屏風」「白象群獣図」
の3点しか残っていません。
モノクロームの世界や
カラフルな彩色の世界
動物たちの生き生きとした様子
若冲の作品は、彼が生涯テーマとした
仏教の「草木国土悉皆成仏」である
生きとし生けるもの全てが成仏する・・・
という
夢の世界が見事に表現された作品といえます。
若冲の、身近に存在する画題をじっくり観察し
精緻で生命力あふれた表現に惹きつけられてやみません。